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 ●タイムスリップB寝台〜宇宙人の住む街へ〜




青森に突然用事ができた
しかも明日朝一に〜とかいう類の条件付きだ
急に決まったもんだから、空のチケットをおさえる事は
出来ないだろうと思いつつも、インターネットで青森空港行きの空席検索をした!
1日2便・・・しかも、むっ、むむむぅ・・・JALしか飛んでない
どうでもいいことだが僕はANAのマイレージカードしか持っていない

第1便はこの時点ですでに飛び立った後だった
第2便は満席!残念!!
そりゃそうだよ、今日の今だもんな、無理だよな!
一応他も調べてみる・・・と
「うーん、あっ、三沢・・・」
「三沢って、例の空港だな!?」
僕は知っていた
三沢基地※(空港)には民間機も離発着する(千歳からは1日1便のみ)という事を・・・
以前あるミリタリーグッズコレクターの人物が
「ああ、三沢ね・・へへへ、民間機?うん降りるよ・・きっと狙撃されるよ!へへへ!」
「狙撃、わかる?狙撃だよ!へへへ!」などと縁起でもない上に
そんな空中爆破されてしまうようなことを嬉しそうに、狙撃されたそ〜に語っていたからだ
不思議な人だ、いったい誰が狙撃して来ると言うんだ???
彼もそのひとりだが、僕が知る飛行機フリーク(ヒコキチ)や
ミリタリーファン(エアフォース系)は空で死にたがる
何故だろう?普通それは一番避けたいんじゃないのかな?
まぁ、どういう風に死にたいかなんて、その人の自由か・・・

<<大丈夫、きっと願いが叶うことを影ながら祈ってるよ>>(笑)

結局三沢行きはその時点で、すぐ家を出てもギリギリ間に合わなかった
狙撃される覚悟は出来ていないので間に合ったとしても行かなかっただろう
けど本当は青森行きの空席がなくてちょっとだけホッとした
幼少期に乗った小型プロペラ機の影響で飛行機がかなり苦手だからだ
苦手と言うか、正直怖い!
ジャンボジェット機とは違う戦闘機の様な動きにかなり酔い、吐きまくったトラウマは根深い

     ※三沢空港:民間、米軍、自衛隊の共同使用だが戦闘機などの動きが優先らしい
           

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やはりJRか・・・と思い時刻表を見たが
札幌→(スーパー北斗)→函館→(スーパー白鳥)→青森は
かかる時間計算すると乗れない、時間がかかり過ぎる
こっち(札幌)でやらなきゃいけないことがあったから
どっちみちアウト!だった・・・で、

答えはひとつしかなかった・・・寝ながら行くという手段・・・

向こうでのホテル予約、レンタカー手配などをチャッチャと済ませ
もちろんこちらでやることもチャッチャとこなし
僕は寝台夜行列車(22:00発急行はまなす)に乗ることになるのだが・・・


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<♪タイムスリップB寝台〜はまなす編〜>という曲があったとしたらこんな歌詞だろう


  ♪さぁ飛び乗れ!B寝台!
   ハートが切なくキュンとなる 「腰もキュンと痛くなる」
   さぁ走れ!走れ!B寝台!
   オレたちの怒りを乗せて!! 「意外と高いぞ金返せ!」

   ママには内緒さ!ポンコツだって 「暑いと言ったらめちゃ寒い」
   ママには秘密さ!カビ臭くたって 「車体ガタガタロケンロール!」

   夜汽車の窓に浮かんだあの頃のあの娘の笑顔
   イカしたダンスにイカレてた
   ポニーテールの面影よりも毛布のニオイにシビレちゃう

   GO!GO! すごい轟音 「ショックが変だぞ、超ショック!」
   GO!GO! 向かいのおじさんいびきゴーゴー 「ガラガラなのに何故隣り?」
   GO!GO! ガキの頃から同じボディ 「レトロブームとは無縁」
   タイムスリップB寝台! 「二度と乗らんぞ!B寝台!!」
   涙・涙のchu chu train♪

                     「 」内はchorusパート 


・・・ヒドかった・・・
よくあるクラシックな雰囲気を大切に守っている車輌とかじゃない
ただ古く汚い!
明らかに違和感がある錆びれ朽ち果てた外観
ホームに入ってくる連結された列車を見ると
寝台車の2両だけが完全に浮いていた、久々のイヤな予感!
そして、その胸騒ぎが乗車してみたら、そのまま現実だった
タイムスリップだ!16の俺が居た(笑)っていうのは冗談で
こんなのまだ使ってるのか!!!と目を疑う
古い車体のせいか、シート張替えなんかはしてるんだろうけど超カビ臭い
カーテン閉じる時のマジックテープは相棒を失ってる
決して狙っている訳ではないレトロ感たっぷりの照明、及びスイッチ類
古いだけで機敏に動作しません
灰皿を外した後の醜いビス穴と数々の壁のしみアート
とにかく何か臭い!!
仕方なくビールとか色々結構飲んで、意識を飛ばして寝ようと思っても
最近の車体のような防音ボディや、心地よいショックアブソーバが
もちろん装備、装着されていないと思われるので
寝ている頭、耳から轟音が伝わって聞こえてくるし、身体が跳ねる跳ねる
そう、ダンス、ダンス、ダンス
背中、腰の調子が優れない方は乗車をお控え下さい!
更にデカいペットボトル一杯は汗掻いたんじゃないかと思われるほどの灼熱暖房地獄
周りの乗客から呪文のような唸り声
「うぅぅ、あちぃぃ」「ぁぁああっっつつぅぅぃぃいい」
悪い儀式の呪文のようだ!まぢ怖い!!
乗務員呼んで暑いって言ったら、今度は冷凍庫地獄がやってくる
「さぁぁあぶい、ぁぁああむいぃぃ」と周りからまた呪文
脱いだり着たり忙しくて全然寝付けない
こんなんでも7560円を寝台料として乗車代金と別に取られる鬼のような非情さ
もちろん全然期待なんかはしてなかったけど、これはヒドすぎる
普通の座席にしとけば良かったなんて悔しくて言いたくないけど
・・・夢のようだった
・・・悲しかった
修学旅行の楽しい想い出のまま、乗りたくなかった
っていうかあの頃、いやそれよりずーーーと昔から使ってるな、あの車輌!


21世紀にあるまじき列車、急行はまなすB寝台!


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翌5:35青森到着
僕はロクな睡眠もとれずボーっとした頭のまま駅に降り立った
街は眠りから覚める少し前だった
まだ静かな駅前通りへと進んだ
そして無性にシャワーが浴びたくなったので
紙袋を大事そうに持った年配の第一街人に聞いてみた

僕「あのー、近くに24時間サウナとか
  朝早くからやってる銭湯か健康センターありませんか?」

第一街人「○×÷−&%$#?*〜¥^−」

僕「?」

ん?これは何だ?
ボーっとしていて良く聞き取れなかった・・・のかな?
その後も何故かコミュニケーションがうまくとれない、困った
そんな僕らに気付いたのかもうひとり年配の方が近寄って来たので
もう一度同じことを聞いてみた

近寄ってきた第二街人「$%#&‘*〉¥#‘○÷?!」

僕「???」

そして今度は何やら街人ふたりで

   「#$&%*‘+〉>!○÷−&%$#?*〜¥^−&%$#?*〜¥
    $%#&‘*?*〜¥^−&‘+〉>!○÷○×÷−&%$#?*〜」

うーん、見事なまでのハーモニー!しばし酔いしれる・・・
かなりの寝不足で思考回路が少しイカれてる僕は軽く頭を叩きながら思った

ここは宇宙人の住む街なのか!?・・・・・

津軽弁を経験もなしに、いきなり聞き取ろうとした僕が間違っていた
勉強しなきゃわかるハズがない
何とも切ない初体験だった
結局入浴を諦めた僕を癒してくれたのは
早朝からやっている駅前立ち食いそば屋のおばちゃんの
美味しい一杯のかけそばだった



タイムスリップB寝台〜宇宙人の住む街へ〜

2006/06/29




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